2年ぶりにCESでスピーチを行ったトヨタ自動車の豊田章男社長。「リアルな街で、あらゆる技術を安全に検証するという考えに至った」と話した(記者撮影)

トヨタ自動車が、自動運転車やAI(人工知能)など最先端の技術を結集した「実験都市」の建設に乗り出す。富士山を望む自社工場跡地に早ければ1年後にも着工し、スタート段階ではトヨタ社員やプロジェクト関係者ら約2000人が生活する街が誕生する見通しだ。

あらゆるモノやサービスがIoT技術によってつながる都市である「スマートシティ」が世界中で構想されている中で、自動車メーカーであるトヨタが街づくりに参画する狙いはどこにあるのか。

2年前の「モビリティカンパニー」宣言の続編

豊田章男社長が、米国ラスベガスで1月7日から10日に開催された世界最大のデジタル技術展示会「CES」で発表した「Woven City(ウーブン・シティ)」という名のスマートシティ構想。近未来の技術トレンドを占うと言われるCESの展示では、モビリティ関連の存在感が年々増しており、今回も自動車メーカーや部品サプライヤーなどが最新の自動運転関連技術を披露した。一方、トヨタが示したのは技術そのものというより、次世代モビリティを核にした街をゼロから作る構想だった。

その意外感や構想のスケールの大きさからか、会場やインターネットなどでの反響は大きかった。主催者によると、「ツイッター」で話題に上ったCES出展ブランドのランキングでは、ソニー、韓国サムスンに次ぐ3位にランクインした。