吉田憲一郎社長兼CEOの目線の先にあるものとは?(筆者撮影)

CES2020のプレスカンファレンスで話題をさらったソニーのコンセプトカー「Vision-S」。オーストリアのマグナ・シュタイアの協力を得て開発したコンセプトカーは「商品化を前提としたものではない」と公式にアナウンスされている。

ソニーの半導体部門が得意とするイメージセンサーや半導体LiDERといったデバイス、複数のセンサー情報を用いた空間把握といったイメージ処理技術といったソリューションなどを駆使して「安全・安心」を届け、その上でソニーが得意とするオーディオ&ビジュアルの領域で、自動車の運転というストレスから解放される利用者にエンターテインメントを提供する。

「展示会を意識しただけの打ち上げ花火ではないか」との声が多いのも事実だ。しかし、筆者が現地で関係者を取材してわかったのは、かなり力を入れているということだ。今後も第2弾、第3弾とコンセプトカーを開発していくことになるだろう。

2018年4月に社長に就任して2年弱。吉田憲一郎社長兼CEOの目線の先には、モバイル時代の終焉の先にあるモビリティ時代の幕開けと、新しい時代におけるソニーの新しい事業戦略があった。

モバイルの次はモビリティ

スマートフォンが爆発的に普及した過去10年は「モバイルの時代」へと変化していく社会変革の時代だったといえるだろう。事業環境、公共サービス、コミュにイケーション、エンターテインメント、あらゆる要素がモバイルの時代に変化してきた。

筆者の単独インタビューに応じた吉田社長は「モバイル時代にイメージセンサーをはじめ、ソニーが貢献できている分野はある」と話す。