日本の司法の歴史で前代未聞の不祥事が起きた。保釈中の日産自動車前会長カルロス・ゴーン被告(65)が、レバノンに逃亡した。2020年1月1日付の米紙「ウォールストリート・ジャーナル電子版」が、この逃亡劇を詳しく報道した。内情に通じた情報源からのものと思われる。同紙によると、逃亡計画の中心になったのは、キャロル夫人とのことだ。

〈航行追跡データによると、ボンバルディア社製の長距離プライベート・ジェット機が大阪近くの関西国際空港から12月29日午後11時10分に離陸した。ロシア領空を航行した後、30日朝、トルコのイスタンブール空港に到着した。東京からの航路に従事したのと同じトルコを本拠地とする「MNGジェット・ハバチリク社」(MNG Jet Havacilik AS)が運営する小型機が、30分後に(レバノンの)ベイルートに向かって飛び立った〉(1月1日付、「ウォールストリート・ジャーナル電子版」)

レバノン政府は、ゴーン被告が合法的に入国したと述べている。

ゴーン被告は、12月30日に代理人を通じて日本の司法当局に対して挑発的な声明文を発 表した。〈私は現在レバノンにいます。もうこれ以上、不正な日本の司法制度にとらわれることはなくなります。日本の司法制度は、国際法・条約下における自国の法的義務を著しく無視しており、有罪が前提で、差別が横行し、基本的人権が否定されています。私は正義から逃げたわけではありません。不正と政治的な迫害から逃れたのです。やっと、メディアのみなさんと自由にコミュニケーションを取ることができます。来週から始められることを、楽しみにしております〉(19年12月31日付「朝日新聞デジタル」)