12月22日、香港での抗議デモで欧米諸国の国旗とウイグル族への連帯を示す青い旗が掲げられた(AFP/アフロ)

2019年12月23日、北京において、日中首脳会談が行われた。報道によれば、安倍晋三首相は、「日中新時代にふさわしい関係」を築き上げていくために、習近平国家主席に対して協力を呼びかけた。習主席も、「日中関係を新しい段階に押し上げていきたい」と応えている。日中関係が一気に改善の方向に向かうかのようなやり取りだ。

しかし、日中関係はそのように単純ではない。安倍首相は同時に、習主席に対して、いくつかの要求も行っている。その1つが尖閣諸島をめぐる問題についてである。中国は、現在でも尖閣諸島周辺に海警局の巡視船を展開している。それでも中国は、東シナ海を友好の海とすべく、海洋安全保障分野の取り組みを進めていく方針を日本とともに確認した。北朝鮮への制裁解除を中国が求めたのに対して日本は応じなかったが、日中両国は朝鮮半島の非核化に向けて国連安全保障理事会決議の履行が重要との認識で一致している。

しかし、中国が何とか日本との協調姿勢を示せるのはここまでだ。安倍首相が香港情勢に憂慮を示して自制的な対応を求め、新疆ウイグル自治区の少数民族に対する人権侵害の問題について透明性のある説明を求めたとき、習主席は中国の内政問題であるとして、これを突っぱねた。