今年で最後となる大学入試センター試験は1月18、19日に行われ、約56万人が受験する予定だ(撮影:梅谷秀司)

1990年から始まった大学入試センター試験が今年で幕を閉じる。

新たに2021年から始まるのが「大学入学共通テスト」(共通テスト)だ。12年の「大学改革実行プラン」を契機に進められてきた入試改革によるものだが、実を結ぶどころかドタバタ続きだ。

昨年11月1日、萩生田光一文部科学相は、共通テスト移行に併せて始まる英語民間試験を活用した「大学入学英語成績提供システム」を4年間延期すると表明。さらに12月17日、共通テストで実施予定だった記述式問題の導入見送りを決めた。これで入試改革の目玉の2つがなくなり、教育現場には大きな混乱が広がっている。

共通テストの英語試験は、4技能「読む、聴く、話す、書く」を民間の資格・検定試験を使って評価するのが狙いだ。大学入試センター試験で「書く」「話す」を判定できないことから、民間試験の活用が早い段階から提唱されていた。

18年には、英検など7団体8つの資格・検定試験が英語民間試験の対象になった。だが、地方での開催場所が十分に確保されていないことや、高校3年生で2回の受験が可能とする運用において、経済的弱者に対する受験料の配慮が不十分だとの指摘もあった。そうした中、TOEICが7月に「運営や結果の処理が当初の想定より複雑になる」と離脱を表明。その後、英語試験について、地域や経済状況の格差を容認するかのような文科相の「身の丈発言」が加わり、政治問題にまで発展した。