2019年初めに千葉県市川市にあるESRの物流倉庫を賃借。顧客拡大が順調に進めば、拠点を全国に広げる構えだ

ソフトバンクグループ(SBG)が新たな一手を繰り出す。傘下のSBロジスティクスが、2020年1月中にも自動倉庫ビジネスへの本格参入を発表する。人手不足やEC(ネット通販)対応を迫られている小売企業向け中心にサービスの提供を始める。

現地の案内板には「ソフトバンク」の文字がある。

拠点となるのが、19年1月、千葉県にて竣工した物流倉庫開発大手・ESRの「市川ディストリビューションセンター(DC)」(上写真)。地上4階建ての市川DCはESRが日本で保有する物件としては最大で、各フロアは約1.5万坪と東京ドームと同じ広さ。SBはこの市川DCを丸ごと賃借し、3階部分に物流ロボットを導入して準備を進めてきた。現在、ほかのフロアは転貸しているが、サービス拡大と併せ、全フロアの活用も見据えている。

新展開のキーマンがニトリホールディングス(HD)の物流子会社で社長を務めた松浦学氏。同社のEC戦略に合わせた自動倉庫の新設など、物流改革に尽力した。18年にソフトバンクロボティクスへ移り、現在はロジスティクス事業本部本部長を任されている。

19年末の物流関係者が集まった講演で、松浦氏は「物流の自動化は多くの企業にとって経営課題。自動化を自前でできるのはユニクロやニトリのような大企業だけなので、そうしたところ以外への支援を強化していく」と語っていた。このとき、「世界の物流ロボットを集めて使い倒し、ノウハウを蓄積している」とも話しており、自動倉庫ビジネスは準備から実行へと移る段階にある。