「新製品の価格交渉を取引先としていたら、本社の社長から電話で怒鳴りつけられた。『(その取引先は)ウチとどれだけの取引があると思っているのか』と。先方が本社にクレームを入れたようで、結局ギリギリの利益、数量次第では赤字になる価格を受け入れた」

パナソニックが半導体事業を台湾企業に売却するというニュースに接し、7年ほど前、総合電機の半導体子会社元社長に聞いた話を思い出した。かつて世界を席巻した日本の半導体産業。その凋落がいわれて久しいが、また1社撤退に追い込まれた。今や世界的にも存在感を有し利益も上げているのは、ソニーのCMOSイメージセンサー事業くらいだろう。

凋落の原因として、日米半導体摩擦によってさまざまなハンディを背負わされたことがある。ただ、それだけではない。総合電機の弊害、とくに設備投資における経営判断の遅れが指摘されている。