都立墨東病院は150万人が住む2次医療圏(墨田・江東・江戸川区)で唯一の500床以上の総合病院

2つの数字がある。東京都立病院の赤字は年約400億円といわれることが多いのだが、約20億円という数字もあるのだ。

この差こそ、都立病院の「都立たるゆえん」を物語る。

総務省の一昨年度版「地方公営企業年鑑」を基に作成した下の表を見てほしい。都立8院の「実質的な赤字」を足すと計414億5000万円になる。

一方、「東京都からの補填」は都立8院を合計すると計394億円だ。都立病院には一般会計からこれだけの税が支出されているという意味である。この補填額を「実質的な赤字」から差し引くと計20億5000万円になる。

赤字は414億5000万円なのか、それとも20億5000万円か。そもそも一般会計からの支出とはどのような内容なのか。

ほかにない都立の医療

公営企業として運営される公立病院は独立採算が原則だ。しかし、公立には公立だからこそ行わなければならない医療がある。これを「行政的医療(政策医療)」という。