日本テレビのHulu買収を担当し、そのままHulu事業に携わっている於保氏。「動画配信はまだ普及期」とさらなる事業拡大に自信を見せる。(撮影:今井康一)
米ネットフリックスが日本の会員数300万人を突破し、独り勝ちの様相を呈する動画配信市場。人気アイドルグループ「嵐」のドキュメンタリーを独占配信するなど、その勢いは止まらない。そうした中、2019年に地上波の番組との連動企画で注目を浴びたのが日本テレビ放送網傘下のHuluである。Huluを運営するHJホールディングスの於保浩之社長に、ネットフリックスへの対抗策について聞いた。
※本記事は週刊東洋経済12月28日-1月4日の新春合併特大号に掲載したインタビューの拡大版です。

──「Apple TV+」が日本市場に参入、2020年は「Disney+」の進出も注目され、SVOD(定額動画配信サービス)の競争が激化しています。

プレーヤーの新規参入はウェルカムだ。日本におけるSVODの普及率は、まだ20%に達していない。ここ数年、緩やかに成長しているというのが実感だ。まだ利用が生活習慣としては根付いておらず、事業者が増えても多すぎるということはない。ユーザーもいろんなサービスを併用している段階だと思う。伸びしろはまだまだある。

ただ、差別化は重要で、そのカギを握るのはオリジナル作品だ。2019年度末から2021年度にかけて、オリジナル作品を今より積極的に出していきたい。

――「Apple TV+」の参入などで米国では価格競争も激化しています。価格戦略についてはどのように考えていますか。

よく「値下げしないのか」とか、「値上げしないのか」などと問われ、実際に社内で議論することもある。ただ、現状のサービスのままで値上げや値下げをする発想は今のところない。

結局、ユーザーが高いと思ったら支持はされない。順調に右肩上がりできているのは、さほど、会費についてネガティブな意見が少ないからだと思う。

ブランドとローカルコンテンツが強み