ブロックチェーンで「価値のインターネット」が作られると國光CEOは語った(撮影:梅谷秀司)
米フェイスブック社による「Libra(リブラ)」構想の発表、中国政府による「ブロックチェーン立国」宣言を受け、にわかに盛り上がるブロックチェーン業界。金融システムや物流マネジメントなど「重い産業」に変革をもたらす技術として期待が高まるが、ゲームをはじめとするエンタメ産業での活用に挑戦する企業もある。
その一つが、モバイルゲームの開発・運用を手がけるgumiだ。同社はシミュレーションRPGの「マイクリプトヒーローズ」や、SNS「フィナンシェ」など、ブロックチェーンベースのサービスを展開するほか、同技術に特化した投資ファンドも運営する。「エンタメ×ブロックチェーン」はどんな可能性を秘めているのか。國光宏尚CEOに聞いた。
※本記事は週刊東洋経済12月28日-1月4日の新春合併特大号に掲載したインタビューの拡大版です。

――ゲームやエンタメの分野にブロックチェーンの技術が入ってくることで、具体的にはどんなインパクトがありますか。

インパクトはめちゃくちゃ大きい。ブロックチェーンの特徴として最も大きいのが、データをコピーできないこと、ゆえにそのデータに資産価値を持たせられることだ。よく「ブロックチェーンは改ざんできない」と言われるが、これでは説明が不十分。「コピーできない」というのが重要な価値だ。

インターネットはこれまで、まさに「コピーの文化」だった。例えば、僕がパワーポイントの資料を作ってメールで誰かに送る。すると、僕のPCにデータが残ったまま、その誰かにコピーが行く。複製のコストはかからないし、品質が劣化することもない。モノの価値が需要と供給のバランスで決まる以上、無限にコピー、供給できるデータなど価値がないに等しい。

だけどエンタメ産業というのはもともと、データを売るビジネスだった。音楽ならCD、映像ならDVDなんかで売っていたわけだけど、ネット時代になって違法コピーも出回って、データそのものを売るのが難しくなってしまった。その結果、全社がサービス業になった。