てらばたけ・まさみち 1965年生まれ。京都大学工学部卒業。89年日本たばこ産業(JT)入社。海外事業を統括するJTの子会社・JTIの副社長を経て2018年1月から現職。(撮影:今井康一)
国内たばこ首位のJT。紙巻きたばこは規制や健康志向の拡大により、足元の販売本数が1994年のピーク時から6割減った。そのうえ、唯一の成長領域である加熱式でも、王者「アイコス」(米フィリップモリスインターナショナル)の背中がなかなか見えない。加熱式と紙巻きたばこの戦略を聞いた。

──加熱式たばこは新製品を投入しても伸び悩んでいます。

2019年は思ったように加熱式でシェアを伸ばすことができずに、販売目標の下方修正を繰り返してしまった。課題は明らか。会社全体が、過去の紙巻きビジネスの成功体験に縛られていた。

紙巻きは、大きなイノベーションを起こすというよりも、パッケージやフィルターといった地道な改善がメイン。シェアも6割を握っていたので、競合が何かを仕掛けてきても、こちらは王道を行っておけば安泰だという意識があった。戦略が受け身になっていて、加熱式ではそれが裏目に出た。