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仰天統合、余波は広範囲に 迎え撃つ国内IT大手

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統合会見で交互にプレゼンを行ったZHDの川邊健太郎CEO(左)とLINEの出澤剛CEO(右)(撮影:尾形文繁)

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2020年、国内IT・ネット業界で“台風の目”となるのは、間違いなくZホールディングス(ZHD)傘下のヤフー、LINEのタッグだ。両社は19年11月、経営統合を発表。20年10月をメドにLINEがZHDの傘下に入り、新会社が始動する。

ヤフーは基幹の「Yahoo! JAPAN」アプリなどで国内約6700万の月間利用者数を誇る。一方のLINEは、国内首位のメッセンジャーアプリで同約8200万。統合すれば利用者基盤は国内ネット業界で随一の規模になる。中高年層に強いヤフー、若年層に強いLINEと得意分野が分かれており、互いのサービスに利用者を送り合う効果を見込む。

ZHDの川邊健太郎CEOは「(統合の日までは)引き続きライバルとして、両社で“花嫁武者修行”をする」としているが、競合他社からすれば、今回の統合は大きな脅威だ。すでに戦略転換や対応を迫られているところもある。

最も注目度が高いスマートフォン決済では、「メルペイ」を展開するメルカリの山田進太郎CEOが「(ヤフー・LINE連合にどう向き合っていくかは)今、急いで議論を行っている」と語っている。同社は加盟店開拓ネットワークなどでLINEの「LINEペイ」と共同戦線を張っていたが、はしごを外された格好だ。

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