やました・よしのり 1957年生まれ。広島大学工学部卒業。80年リコー入社。2011年総合経営企画室長。12年から取締役、16年副社長を経て、17年4月より現職。(撮影:今井康一)
プリンターや複合機などを扱う事務機器業界は、デジタル化でペーパーレスが進んでいることが逆風だ。業界大手のリコーも2018年3月期に1000億円を超える営業赤字を計上したが、構造改革によって、20年3月期は一転して1000億円超の営業黒字を見込む。業界の現状と将来はどうなるのか。

──18年3月期の大赤字の際には、ペーパーレスが本格化したのではとの懸念の声がありました。

地域ごとに異なるが、世界的なプリント量は減っていない。例えば北欧はデジタル化が急激に進んでいるが、中国は複合機の台数は増えている。また大企業はデジタル化が進む一方、中小はまだという企業規模で違う傾向もある。

この2年間は採算を重視し、商談の絞り込みを行ってきた。特に米国では案件ごとに収益率を可視化し、顧客に価格の適正化をお願いした。営業現場からは「顧客離れが起きる」と懸念の声もあったが、8割の顧客が適正化に応じてくれ、リコーの価値が顧客から認められていると実感している。

──事務機器の企業としての強みは何でしょうか。