むらた・つねお 創業家出身の3代目。1951年生まれ。74年同志社大学経済学部卒業、村田製作所入社。89年取締役、2003年副社長、07年社長、17年から現職。(撮影:尾形文繁)
電圧調整の役割を持つ積層セラミックコンデンサー(MLCC)で世界シェア首位の村田製作所。5Gの本格化や自動車の電動・電装化が進み、村田が主力とする各種電子部品は需要が増えている。今後の需要動向をどう見ているのか。

──2020年3月期の営業利益は前期比13%減の2300億円と減益予想です。

19年はスマートフォンなどの通信機器や自動車の生産減少を受け、電子部品の需要が落ちた厳しい1年だった。前年の18年は車載向けMLCCの需給が逼迫していたため、予想外だ。ただ、ADAS(先進運転支援システム)など自動車の電装化や5Gへの流れは明確であり、今後については悲観していない。設備投資を継続して、需要増加に備えていく。

──20年は5Gが本格化するとみられています。

すでに中国では5Gの基地局が敷設されて端末も出始めた。日本でも5Gが今後始まる。現在は6ギガヘルツ未満のサブ6が主だが、30ギガヘルツ以上のミリ波が一般的になれば、高周波特性に優れた当社の樹脂多層基板「メトロサーク」を利用した通信モジュールの需要が増すだろう。通信機器に搭載される電子部品の点数が増え、高機能化や超小型の部品も必要とされ、電子部品業界全体にとってもプラスになる。

──5Gや自動車の電装化以外でビジネスチャンスはありますか。