2019年6月、オマーン沖で炎上する日本国籍タンカー。犯人は依然不明のまま(ISNA/AP/アフロ)

2020年は中東にとって大きなエポックになる。シェールオイルの増産により、米国が70年ぶりに石油の純輸出国になる見通しだからだ。このことは米国のエネルギー戦略、外交政策の転換を通じて、中東の秩序に大きなインパクトを与えつつある。

その前触れであるかのように、19年の中東では、犯人不明の武力攻撃が頻発した。

19年6月には安倍晋三首相がイランを訪問している最中に、オマーン沖で日本籍のタンカーが襲撃された。さらにサウジアラビアの石油パイプラインなどへのドローンやミサイルによる攻撃が連続。9月にサウジ国営石油会社サウジアラムコの大規模製油施設がドローンで攻撃された際には、一時的に同国の原油生産能力の5割が失われ、原油価格が1バレル=70ドル近くに上昇する場面もあった。