三井物産が出資したIHHグループのシンガポールの病院

総合商社の多くが最高益を更新した2018年度と異なり、19年度は世界景気の減速が業績にも表れつつある。19年度中間決算(4〜9月)では、伊藤忠商事が純利益2891億円を稼ぎ、2424億円だった三菱商事を抜くサプライズがあった。原因は三菱商事の失速だ。18年度に好調だった原料炭事業や自動車関連事業が調子を落とした。さらに、シンガポール子会社の不適切な取引に伴う約342億円の損失が、“逆転”の一因となった。三菱商事は通期で伊藤忠を上回る計画だが、首位争いは熾烈化している。

一方、三井物産は2342億円と3位の位置が定着してきた感が否めない。金属やエネルギーに強い「資源商社」として名をとどろかせてきた三井物産。最近は伊藤忠の追い上げで業界2位の座を譲り、3位に甘んじている。

商社業界の序列が動くきっかけとなったのは15年度の資源バブル崩壊だ。三菱商事、三井物産がともに巨額の最終赤字を計上。代わって当時、首位に立ったのは非資源事業が強い伊藤忠だった。この大減損以来、商社各社はおおむね2つの方向性を打ち出している。1つ目は資源事業で市況が悪化しても利益を出せる下方耐性の確立。2つ目は非資源事業の拡大だ。

巨大病院の筆頭株主に