すぎえ・としひこ 1961年生まれ。83年伊勢丹入社、2009年伊勢丹執行役員、12年三越伊勢丹ホールディングス取締役常務執行役員、17年4月に同社長。(撮影:梅谷秀司)
直近の百貨店売上高は6兆円弱とピークの1990年代前半に比べて6割の水準だ。業界最大手・三越伊勢丹ホールディングスは、逆風下の現状をどう打開するのか。

──2020年度の百貨店市場をどう見通していますか。

都市部を中心に、富裕層の需要は安定的に増えていくだろう。地方の店舗は商圏人口が減ると同時に、取引先も都市部へシフトしてきているので、需要と供給の両面で厳しい状況が続きそうだ。

訪日観光客需要は19年度中、勢いが鈍化する場面もあった。だが一喜一憂していてはいけない。20年には東京五輪が開催され、そもそも多くの観光資源を持つ国なので、長期的には伸びていく。

──自社EC(ネット通販)サイト刷新や顧客情報のデータ化などデジタル戦略を加速しています。

デジタル化は成長戦略というよりも、生き残り戦略だ。今は高齢者でもスマートフォンを使って情報収集する時代。この分野を強化しないと、百貨店の未来はない。