つや・まさあき 1952年生まれ、76年一橋大学経済学部卒業、ブリヂストン入社。2012年代表取締役CEO、13年兼会長、20年3月にCEO退任予定。(撮影:今井康一)
CASEによる自動車業界の激変が予想される中、部品各社も対応を迫られている。世界最大手のタイヤメーカー、ブリヂストンの津谷正明会長兼CEOは市場の変化をどう見ているか。

──2019年はタイヤメーカーにとっても厳しい年でした。

激動の1年だった。米中貿易摩擦に自然災害など、自動車産業全体が大きな影響を受けた。日本の内需は比較的安定していたが、輸出向けが自動車、建機のいずれの用途も厳しかった。北米はましだったが、南米、中国、欧州、アジアなど全体によくなかった。

──CASEがタイヤビジネスに及ぼす影響をどう見ていますか。

確実にCASEは進むが、どういう時間軸でどう進むかはまだわからない。従来、タイヤのビジネスは、乗用車用に代表される消費財と産業用の生産財とで異なっていた。生産財では航空機用が典型例だが、新品のタイヤを納めて、メンテナンスをして、摩耗したら表面を新しいゴムに貼り替えるリトレッドを行う、といったソリューションビジネスになっている。CASEになると乗用車も個人所有でないものが増えていく。生産財と同様に高い稼働率を実現する品質とサービスが求められる。

──勝ち残るための戦略とは。