いせ・きよたか 1955年生まれ。京都大学大学院工学研究科修了後、80年トヨタ自動車工業(現トヨタ自動車)入社。レクサス部門トップなどを歴任し、2018年6月から現職。(撮影:永谷正樹)
アイシン精機はトヨタ自動車系の部品メーカー大手で、自動変速機(AT)では世界首位。自動車業界は世界的に新車販売が軟調な中、自動運転や電動化への対応を迫られている。それは部品メーカーも同じ。同社の伊勢清貴社長に勝ち残りへの戦略を聞いた。

──2019年は中国市場の低迷が大きく響いた1年でした。

当初、中国市場は19年後半に少し回復するだろうとみていた。取引先の在庫調整は前半にかなり進んだが、足元の販売数量はほとんど回復していない。米中貿易摩擦の影響もあり、市場がいつ回復してくるか正直まだわからない。中国企業との現地合弁でAT生産を20年に増強する計画があるが、内容の修正が必要だと認識している。

──自動車業界はCASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)の波の中にあります。

自動運転と電動化への対応に力を入れている。自動駐車を中心とした低速域での自動運転技術では長年の蓄積がある。ドライバーのモニタリングシステムも開発中だ。電動化では、われわれの強みである変速機にモーターやインバーターを組み合わせた電動アクスルを製造・販売する会社をデンソーと合弁で設立した。全部自社でやるのは難しいので協業が大事になる。