パイプライン開通は中ロの蜜月関係を一段と強化(写真は12月2日、北京の人民大会堂での開通式典)(代表撮影/ロイター/アフロ)

かつて中ロ関係は「仮面の友好」と呼ばれた。

同じように、最大の歴史問題は日中ではなく、中ロ間にこそ存在するともいわれた。

いずれも中国とロシアが互いを警戒しながら、表面上は良好な関係を築いてきたことを表現した言葉だ。1960年代の中ソ対立当時、中国はソ連が最終的には原子爆弾を使うと信じていたし、ソ連もその準備をしていた。そこに漂っていたのは、日中とは次元の違う緊張感である。

そんな両国が、ここにきて双方の関係のステージをワンランク上げようとしている。

その象徴が、12月2日から正式に開通した天然ガスパイプライン「シベリアの力」である。中ロ間では初めてのパイプラインだ。その輸送力は最大で年間380億立方メートルに達する。中国は世界最大の天然ガス輸入国であり、ロシアは世界の天然ガス生産量のおよそ20%を占める。世界最大の消費国と生産国の協力とも表現される。