一橋大学教授 佐藤主光(さとう・もとひろ)1992年一橋大学経済学部卒業、98年加クィーンズ大学博士号(経済学)取得。2009年から現職。専門は財政学。政府税制調査会委員なども務める。著書に『地方税改革の経済学』『地方財政論入門』、共著に『震災復興 地震災害に強い社会・経済の構築』など。(撮影:梅谷秀司)

ふるさと納税に都市部の自治体が悲鳴を上げている。近年、都市圏から多額の税金が流出しているからだ。

東京都内の自治体からの流出額は昨年度、約645億円に上った。川崎市(神奈川県)の場合、今年度の減収額は56億円余りの見通しであり、同市はポスターで「ふるさと納税によって流出している市税は、本来は、私たち川崎市民のために使われる貴重な財源です」と訴えている。

ふるさと納税は、個人が寄付額から2000円を差し引いた金額を地元自治体の個人住民税などから控除できる仕組みである。住民税額の2割を上限に、特例控除で本人の負担は2000円で済む。