11月23〜26日にカトリック教会の最高責任者で、バチカン市国の元首であるローマ教皇フランシスコが訪日した。日本政府は、周到な準備を行ったうえで教皇を迎えた。まず、20日に外務省がこれまで日本政府として「ローマ法王」としてきた呼称を、「ローマ教皇」に変更したと発表した。〈外務省幹部は「カトリック関係者をはじめ一般に『教皇』の呼称を用いる例が多くみられるため」と理由を説明。ただ、「『法王』を使用しても間違いではない」と話している。/ローマ教皇はバチカン市国の元首。外務省や日本のカトリック教会によると、日本とバチカンが外交関係を樹立した1942年当時の訳が「法王」となっており、日本政府はそのまま使用してきたという。/ただ、日本のカトリック教会は81年のヨハネ・パウロ2世の来日を機に「教皇」に呼称を統一。「教える」という字を用いる「教皇」の方がより職務を表現していると考えたという〉(11月21日付毎日新聞朝刊)。

明治時代にローマ法王という訳語が日本語に定着したが、この言葉は神学的には問題がある。法とは、もともと仏教の理論(ダルマ)を意味するので、キリスト教にはなじまない。また日本語で王は最高指導者ではない。明治期に仏教教団の最高指導者が法王と呼ばれていたので、カトリック教会の宣教師がそれに倣ってローマ法王という訳語を当てたのであろう。

日本のカトリック中央協議会は公式ホームページで呼称問題についてこう説明している。

〈●「ローマ法王」「ローマ教皇」という二つの呼称について