まつもと・かずや 音声表現コンサルタント・ナレーター。1991年、NHKにアナウンサーとして入局。2016年から株式会社マツモトメソッド代表取締役。

エグゼクティブやビジネスパーソンのプレゼンテーションをお手伝いする仕事を始めて3年余り。忙しい方が相手のため、「ざっくりと」「シンプルに」「ゆっくり・はっきりと」「準備を徹底する」などの基礎的なテクニックを、短い時間でお伝えするしかないことがほとんどです。今回は、お客様に「本当はここまでたどり着いていただけたら」と思っている、私が考えるプロのテクニックについてお話しします。それは「チェンジ・オブ・ペース」と「メタ認知」です。

プレゼンテーションやスピーチでは、ある程度長い時間、聞いてもらわなければなりません。内容はすばらしいのに聞き手が眠くなる場合、その多くは「単調に聞こえる」話し方が原因です。「チェンジ・オブ・ペース」とは、文字どおりペースを変えること。といっても、変えるのは話すスピードだけではありません。話すときの要素すべてを、場面に応じて細かく切り替えていくのです。

ほとんどの方はプレゼンテーションの際、話すスピード、声質、間などはほぼ1種類で通しています。少しできる人なら、大切な部分は「ゆっくり」「大きな声で」「間をあけて」話せるでしょう。