(Fast&Slow/PIXTA)

理系学部(医学系を除く)の中で平均実就職率が最も高いのは、「理・工系」で92.6%に達する。全学部系統で比較しても、就職に有利な資格が取得できる「看護系」(95.9%)や「家政・栄養系」(93.7%)に次ぐ数値だ。「経営系」(90.9%)や「商学系」(90.7%)といった社会科学系を上回り、実就職率90%以上の「理・工系」学部は155に上る。

実験や論文発表などを通して論理的思考力を身に付け、PDCA(計画・実行・評価・改善)サイクルを回す訓練を普段からできる点が大きい。中には偏差値40未満で高実就職率という“お得”な大学も散見される。「理・工系」と同様の理由から、「農学系」の平均実就職率も92.4%と高い。

一方、「情報・メディア系」は社会科学系と同水準の90.1%にとどまっている。ただこの分野は情報化社会の伸展とともに、人材需要が高まっており、平均実就職率は伸びていくものと思われる。

対照的に就職市場が大きくない「水産・海洋系」と「生命系」の平均実就職率は、前者が85.4%で後者が88.6%と、他の理系学部に比べ、平均実就職率は高くないのが現状だ。

[表の見方]

2019年の就職状況データ。各大学にアンケートを実施し、回答のあった542大学のデータを基に学部系統別の実就職率のランキングを作成した。

実就職率(%)は、就職者数÷(卒業生数-大学院進学者数)×100で算出。

掲載したのは卒業生が100人以上で実就職率80%以上の学部が対象。大学・学部名は現在の名称で掲載している場合がある。

各系統は、主に学部名称により分類したため、学科構成や教育の内容が似ていても掲載していないものがある。大学院進学者数が卒業生の半数を上回る場合は赤字で表記している。

難易度は、河合塾が予想する合否の可能性が50%となるボーダーライン偏差値。今回使用したボーダーラインは、前年度(19年度)の入試結果と第2回全統記述模試の志望動向を参考に算出した19年9月末時点のもの。入学時と卒業時で学部名称が違う場合や算出不能の場合は「−」としている。

(出所)実就職率は大学通信調べ。難易度は河合塾予想