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焼失した首里城の再建が本土と沖縄にもたらすもの 沖縄人が持つ中央政府への不信感を信頼へと変える

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首里城(沖縄県那覇市)が焼失した。〈沖縄県警によると、(10月)31日午前2時50分ごろ、那覇市の首里城で「正殿で火災が起きている。黒煙が上がっている」と消防から110番通報があった。那覇署によると、首里城の正殿、北殿、南殿が全焼。正殿前にある御庭に入る入り口の「奉神門(ほうしんもん)」や、南殿に隣接する「書院」にも燃え広がった。消防が最初に現場に到着した際には、正殿に向かって左手の方から炎が上がっていたという。/那覇署や市消防局によると、火災は出火から11時間近く経った午後1時半に鎮火した〉(10月31日「朝日新聞デジタル」)。

首里城は、沖縄県民のみならず日本と全世界に住む沖縄人(ウチナーンチュ)にとって沖縄の象徴であり、沖縄人を統合する象徴でもある。筆者の父は東京出身だが、母は沖縄の久米島(那覇の西約100キロメートルにある離島)出身の沖縄人だ。筆者は日本人と沖縄人の複合アイデンティティーを持っているが、どちらか1つを選べと言われたら沖縄人を選ぶ。首里城焼失についても、沖縄人がどのような感情を抱いているかが皮膚感覚でわかる。

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