倉敷市は岡山県南部、瀬戸内海に面する人口約48万人の中核市である。市の中央部を高梁川が南北に流れ、瀬戸内海を挟んで対岸の四国とは瀬戸大橋で結ばれている。街の中心部・倉敷地区にある山陽本線「倉敷」駅と、山陽新幹線「新倉敷」駅は高梁川の東と西に分かれて位置している。

瀬戸内海に面する海岸部。水島コンビナートの夕景(photolibrary)

山と川、そして複雑に入り組む海岸線のために主要な市街地は分断され、それぞれの地区で独自の経済圏が存在しているのがこの街の特徴である。倉敷川沿いに江戸時代から商人たちが造った屋敷や蔵が今も残り、白壁となまこ壁、しだれ柳と掘割などの景観で知られる倉敷美観地区は全国的にも有名で、多くの観光客が訪れる。この地区には昭和初期に実業家の大原孫三郎が創設した大原美術館があり、ピカソやゴッホなどの西洋絵画が多数所蔵されている。

だが観光都市としての倉敷地区は、郊外への人口流出に伴い中心部にあったダイエーや三越などの大型商業施設が撤退したり、倉敷紡績(現クラボウ)の跡地に1997年に建設された倉敷チボリ公園が閉鎖したりと、経済面ではしばらく暗い話題が続いた。しかし2011年には、チボリ公園跡地はイトーヨーカ堂系列のアリオ倉敷や三井アウトレットパーク倉敷に生まれ変わり、地価の下落にも歯止めがかかりつつある。