孫正義氏(左)と前澤友作氏の師弟関係も買収を後押しした(撮影:風間仁一郎)

今年ネット業界を最も騒がせたM&Aといえば、Zホールディングス(ZHD、旧ヤフー)によるZOZO(ゾゾ)の買収だろう。楽天、アマゾンが双璧を成すネット通販(EC)の市場において、競争環境を激変させるインパクトをも秘めている。

11月13日を期日とするゾゾ株の買付価格は1株2620円。ZHDの買収案件としては、過去最大規模の約4000億円を投じ、50%超の株式取得を目指す。

買収発表直前の1カ月間でみると、ゾゾ株の終値平均は2111円だった。今回の買付価格はこれに対し、24%程度のプレミアム(上乗せ幅)となっている。「一般的には30%以上のプレミアムをつけるケースが多く、ZHD側からすれば比較的リーズナブルな買い物だったといえる」。シティグループ証券株式調査部の鶴尾充伸ディレクターはそう分析する。

では買付価格はどう算定されたのか。ZHDの開示資料には3つの算定法が根拠として挙げられている。2620円という価格は、3つのうち、「類似企業比較法」と「DCF法」の算定価格レンジに収まるものだ。