近年の日産自動車は生産体制の拡大を優先して、新車開発費は抑え気味だった(写真は新型スカイライン)

[ 販売費用 ]

自動車メーカーが販売店に支払う販売奨励金(インセンティブ)が代表的。損益計算書では販売費および一般管理費に含まれる。販売店はこれを原資に値引きする

企業統治と経営体制をめぐる混乱が続く日産自動車だが、ここにきて“稼ぐ力”の衰えがより深刻になっている。

本業で稼いだ利益を表す営業利益は2019年3月期に前期比44%減の3182億円となった。20年3月期も減益が続き、営業利益率は2%程度と、リーマンショックが襲った09年3月期以来の低水準となる見込みだ。

裏目に出た拠点拡大

その原因の1つには、過去10年近くにわたって進めてきた、新興国への過剰投資がある。

かつて日産は世界シェア8%を目標にして、生産能力の拡大を推し進めていた。新興国を成長エンジンに据え、15年3月期にはインドネシアやブラジルなどで、一挙に4工場を稼働させた。