単発仕事で成り立つギグエコノミーの労働条件は概して劣悪だ。だが、移民や学歴の低い人々が担うことの多いギグの仕事は、いずれ機械に置き換えられていく。そしてギグの仕事が消えれば、経済力や社会的地位の異なる人々が接点を持つ機会も減ることになる。では、日常的に人と接する機会が失われたら、いったいどんな影響が出てくるのだろうか。

例えば、配車サービス大手のウーバーは赤字続きだが、黒字化の望みを自動運転技術に託している。創業者のカラニック氏はかつて、グーグルが手がける自動運転車のプロトタイプを目にしてこう語ったとされる。「こいつが完成した瞬間に運転手は要らなくなる。利幅が一気に拡大するぞ」。

少し前には起業の起爆剤になるといわれていたギグエコノミーだが、希望は失望に変わった。ウーバーの運転手になることを夢見る人などまずいないだろう。とはいえ、ウーバーが自動運転に置き換わった暁には人間の接点が失われる点にも目を向ける必要がある。なにしろ、交通機関はすべて無人化される可能性があるのだから。