和佐見社長は、非常時にも配送を支えられるパートナーであり続けたいと強調
運賃値上げにより大手宅配会社がアマゾンの配送受託を縮小させていくなか、中小運送会社である「デリバリープロバイダ」がシェアを伸ばしている。2017年6月から、いち早くアマゾンの配送を受託し急成長を遂げている、丸和運輸機関の和佐見勝社長を直撃した。
(注)本記事は『週刊東洋経済』2019年11月9日号に掲載されたインタビュー記事の拡大版です。
週刊東洋経済 2019年11/9号
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──EC関係の宅配業務が急成長しています。2019年3月期、アマゾン向けの売上高は111億円でした。

EC関係の荷物の取り扱いが増えることで、宅配は大きく成長してきている。これからも伸び続けるだろう。急増する荷物をさばくには、今よりもさらに多くのドライバーが必要だ。ただドライバーの確保は難しくなってきているので、早急に生産性の向上に取り組まなければならない。

日本通運や佐川急便、ヤマト運輸などがアマゾンの荷物を引き受けた際に、いずれも同じように現場がパンクした。これはドライバーが集荷を行っていたからにほかならない。集荷作業はドライバーにとって負担が重く、急増するEC関係の荷物を配送する片手間でできるようなものではない。ここにドライバー不足が追い打ちをかけた。ヤマトによる総量規制も、業務負担が重くなってしまい現場が限界をむかえたからだ。

だから、宅配に特化している。ドライバーは集荷する必要がなく、任された荷物を届けるだけでいい。作業が減れば業務負担は軽くなるし配送効率もいい。荷主から集荷を求められたことはない。ニーズに合ったモデルを構築して生産性を高めなければ、人手不足には対処できない。

ドライバーの得意不得意に合わせた配送を任せることも必要だ。たとえば、ネットスーパーの配送や生協の個配は、ECと比べて1日に訪問する配送先が少ないので、年齢の高いドライバーに任せる。一方でEC関係は若いドライバーが中心となって配送している。ECは若年層のユーザーが多いので、そこに合わせている。

──アマゾンの需要拡大を受け、専用のドライバーを1万人確保する計画です。