鎌田正彦社長は、ベンチャー企業のように積極的に事業を拡大していくと語った
EC関係の荷物が急成長しているなか、「デリバリープロバイダ」としてアマゾンの荷物を運ぶ企業の存在感が増している。アマゾン需要はこれからも続くのか。デリバリープロバイダの最大手であるSBSホールディングス(HD)の鎌田正彦社長を直撃した。
(注)本記事は『週刊東洋経済』2019年11月9日号に掲載されたインタビュー記事の拡大版です。
週刊東洋経済 2019年11/9号
書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

──今年度の上期(2019年1月~6月期)は売上高1269億円(前年同期比64.5%増)、営業利益55億円(同137.3%増)でした。2018年8月にリコーの物流子会社であるリコーロジスティクス(現・SBSリコーロジスティクス)を子会社化し、業績に大きく寄与しています。

創業から32年間、M&Aによって事業を拡大してきたが、これはずっと変わらないポリシーだ。今年度の通期売上高は2500億円を見込んでおり、売上高3000億円も射程圏内だ。これからも買収を積極的に進めることで最終的には売上高1兆円超えを目指す。

まずは売上高5000億円だ。そこに到達すれば見えてくる風景も変わるだろう。モデルケースとしているのは、アメリカの廃棄物処理最大手であるウェイスト・マネジメント(Waste Management)だ。上場以来、400社以上の企業を買収することで、売上高は1兆円を超えている。

買収という言葉は好きではなく「仲間に入れる」という表現をよく使う。こちらから経営をサポートする人材を送り込むが、子会社化した企業の経営トップを変えることはないしリストラもしない。対等なパートナーとして共に大手に立ち向かっていきたい。

年商20億~30億円の中小運送会社をファンド形式で引き受けることも検討中だ。中小企業の多くは後継者不足で事業承継に悩みを抱えている。そうした企業を、いずれホールディングスの傘下に入ってもらうことを前提に、人材活用や営業面で経営を支援する。資本力がないと大規模投資はできないし、買いたたかれてしまう危険性もある。グループとして大手に立ち向かえば、不採算案件を受注しなくて済むうえに、仕事やアセットを融通し合えるはずだ。

全国の中小運送会社は、車両やドライバーなど地場の配送網を持っている。それらをまとめれば、全国配送網を構築することも可能だ。ヤマト運輸や佐川急便のような大手宅配会社とも対等に渡り合えるようになる。

メーカーの物流子会社を引き受ける

──日本の3PL(物流業務の一括受託)は、2010年頃から荷主側の需要が高く成長が続いています。それについて、どうご覧になっていますか。