東京駅に並ぶJR東海の新幹線(撮影:村上 悠太)

まさに「チームプレー」だ。JR東海が運行する東海道新幹線は、ピーク時には1時間当たり片道10本の「のぞみ」が運行するが、2020年春のダイヤ改正でさらに2本増やし、1時間当たり片道最大12本ののぞみが運行する。東海道新幹線にはほかにも「ひかり」が2本、「こだま」が3本も走っていて、これ以上本数を増やすのは容易ではない。しかし、JR東海の各部署が、パスをつなぎトライを目指すラグビーさながらのチームプレーで世界一過密ともいえる「のぞみ12本ダイヤ」の実現にこぎつけたのだ。 

「金曜日夕方の下り列車など、平日でも時間帯によっては満席状態になることがある。満席はお客様にとって“品切れ”の状態であり、改善を急がねばならない」とJR東海・新幹線鉄道事業本部の辻村厚・運輸営業部長が話す。

JR東海の辻村厚氏。「頭脳集団」を率いる

現在の東海道新幹線は主力車両N700Aが中心だが、走行性能や東海道新幹線内の最高時速がわずかながら劣る700系も併せて運行中。両者の性能差が、現状以上の増発がかなわなかった理由の1つだ。しかし、20年春までには東海道新幹線から700系が引退し、すべてN700Aに統一され、新型のN700Sも登場する。車両の違いによる性能差がなくなることで、本数を2本増やせるのではないかという機運が生じた。

新ダイヤの実現には、東京駅での折り返し時間を短くすることが非常に重要な要素となる。