トランプ氏の決定は中東情勢に混乱を招いている(ロイター/アフロ)

9月24日、米民主党はトランプ大統領の弾劾調査を正式に開始すると決めた。トランプ米大統領がゼレンスキー・ウクライナ大統領に対し、来年の米大統領選挙でのライバル、バイデン前副大統領の息子のウクライナでのビジネスについて、情報を求めた通話内容が明らかとなったからだ。

民主党の指導者であるペロシ下院議長はこれまで、トランプ氏の弾劾には慎重だった。過去に民主党のクリントン大統領を弾劾した共和党議会は当時、上院の3分の2以上の賛成が必要な弾劾罷免を成立させられなかったうえ、弾劾を政治に利用したとして強く批判されたからだ。

ただし、これまでに弾劾の火種となっていたロシアゲート疑惑では、トランプ氏の関与が明確ではなかった。だが今回のウクライナ疑惑では、トランプ氏が大統領選挙を有利に進めるためにゼレンスキー氏に直接働きかけた証拠として、会話の一部が公開された。しかも、米議会が承認したウクライナへの軍事援助を停止するとトランプ氏が脅した疑いも濃厚だ。三権分立を無視した憲法問題と米国内では理解され、民主党は何もしないわけにはいかなくなった。