おおたとしまさ 1973年生まれ。東京外国語大学英米語学科中退、上智大学外国語学部英語学科卒業。2005年にリクルートから独立後、数々の育児誌・教育誌編集に関わる。心理カウンセラーの資格、中高の教員免許を持ち、小学校教員の経験も。著書50冊以上(撮影:今井康一)
有名男子校11校のベテラン教師たちの言葉を軸に展開する、21世紀の「イイ男」の育て方。
21世紀の「男の子」の親たちへ 男子校の先生たちからのアドバイス (単行本)
21世紀の「男の子」の親たちへ 男子校の先生たちからのアドバイス (おおたとしまさ 著/祥伝社/1500円+税/207ページ)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

AI時代こそ豊かな感性を、子の目が輝く瞬間を逃さない

──まず父親に読んでほしいとか。

日本社会では、「男はこうあるべき」「女はこうあるべき」という役割を担わされる。家事育児は女性に、仕事や稼ぎは男性に大きな期待が寄せられ、役割分担が偏っているんです。とくに昭和生まれの男性は凝り固まった男らしさの理想像を子どもに押し付けてしまう。それはもう通用しない時代であることを自覚してください、という意味で冒頭にいくつかデータを載せました。経済停滞期に入っていく中で、男性は仕事ができてへこたれなくて、たくさん稼げて包容力があるのがカッコイイ、ではもうないよとね。弱肉強食でなく、共存共栄の時代です。

──子どもには、男であることに縛られない人生を歩ませよ、と。

男性という集合体の中で、昭和的マッチョな男性というごく一部分を真ん中に置くと、周縁にいる人たちは、それはそれで個性なのに、男性らしさのない駄目なヤツと言われる。できるだけ真ん中の人のように振る舞うよう圧力をかけられる社会。生きづらいわけです。価値観の違うものを融合することで、イノベーションが起こる社会にしなければいけないときに、中心に向かう圧が強くて、多様性を狭めてきた。個人もつらいし、社会としてもその才能を封印してしまう。いろんな個性の人がそれぞれ素のままで、自分らしくいられる社会であるべきです。