いそざき・よしのり 1953年生まれ。慶応大学経済学部卒業。77年キリンビール入社。2010年キリンホールディングス常務取締役、12年キリンビール社長。15年から現職。
週刊東洋経済プラスでは、本インタビューのロング版も掲載しています。あわせてご覧ください。

 

──キリングループは医薬品と食品をつなぐ「中間領域」の強化を打ち出しています。

ビールも医薬事業も成長し続けるのであれば、新規事業などいらない。ただ中長期的に見れば、人口減少・少子高齢化の中でビールの消費量は増えない。医薬品も薬価引き下げの逆風が強まり続けるだろう。会社の持続的な成長を考えると、心配で夜も眠れなくなる。

多くの人は、いつかは病気で死ぬ。だが病気で苦しむ期間は短いほうがいい。社会の高齢化が進めば、健康寿命を延伸するニーズは高まるはずだ。ここにビジネスチャンスがあると踏んだ。それが、単なる食品でも医薬品でもない、医と食をつなぐ健康領域。グループ内に製薬会社も食品会社も持つからこそ、科学的な証拠を持って消費者に訴求することができる。

──その新領域は、いつごろ収益に貢献しますか。

あまり大ぼらを吹くのもよくない。「グループ業績に貢献するまでにあと10年はかかる」と言っている。本当はもっと早く立ち上げていきたい。今、事業は少し軌道に乗ってきたところだ。

「医薬健康会社」になる日

──化粧品メーカーのファンケルを約1300億円で持ち分会社化します。