ロングランで続く英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)劇に新たな論争が持ち上がった。ジョンソン首相は離脱協定案を改善する策を隠し持っているのか、それとも英国をただ「合意なき離脱」の崖っぷちに引きずり込んでいるだけなのか、いったいどちらなのか。

首相が議会を閉鎖するという現実離れした光景を前に、私は同じく貴族院議員を務めるマイケル・ドブズ氏とこんな雑談を交わしていた。現実政治の策謀がフィクションを超えてしまったからには、政治サスペンスの書き手もいよいよネタ切れかもしれませんな──。

ドブズ氏といえば、あの人気政治ドラマ「ハウス・オブ・カード」の原作者だ。権謀術数を駆使する悪の主人公も、今の英政界のひどさを目の当たりにすると、ずいぶんと品位ある政治家に思えてくる(編集部注:議会は9月10日に閉鎖されたが、最高裁で違法との判決が下り、25日再開された)。