国境の壁を視察するトランプ氏。壁予算の余波は日本にも及ぶ(ロイター/アフロ)

9月の米ワシントンには「新学期」の雰囲気がある。議会の夏休みが終わり、議員やロビイストが首都に戻ってくる。野心的な政策案が発表される時期でもあり、気分もしばし前向きとなる。

だが、こうした明るい空気も今年はすぐさま激しい政争にかき消されていった。というのも、歳出総額が過去最大の4.6兆ドルとなる2020会計年度(19年10月〜20年9月)の予算審議にケリがついていないからだ。予算をめぐる駆け引きは日本やほかの同盟国にも影を落とす。米国の外交・防衛政策に関わる問題だからだ。

夏休み前の7月下旬、議会では歳出・債務水準の引き上げで与野党が合意。19年度の財政赤字は7年ぶりの1兆ドル超えが確実となった。好況下で財政赤字が膨らむ異常な姿だ。ただ、与野党の妥協は早くもつまずき、外交予算が削られるおそれが出てきた。