いずみさわ・せいじ 1981年東京大学教養学部卒業、三菱重工業入社。国際宇宙ステーション実験棟「きぼう」の開発に携わる。2013年三菱自動車常務、16年三菱重工執行役員を経て、17年6月取締役。19年4月から現職。(撮影:尾形文繁)
造船やタービン、航空機など幾多のものづくり事業を抱える三菱重工業。事業会社化を進めるなど8年にも及ぶ構造改革を経て、「攻め」の戦略が問われている。ただ、火力や原子力発電所は環境問題への対応で逆風が強まり、新たに参入した小型航空機は開発遅れで多額の費用を費やした。そんな中、どう成長戦略を描くのか。

──6年もの長期政権だった宮永俊一前社長(現会長)の跡を継いで4月に就任。今の三菱重工が抱える課題をどう見ますか。

現場を回り社員と話をして、物を作ってお客様に届けるのが原点だという思いを改めて強くした。持っている製品や技術で社会課題解決の提案をしていくのがミッションであり存在意義だ。

かつてはたくさんの事業がある中で、ともすればもたれ合い、大きなところに頼って自立心がない面があった。しかし、今はほとんどのSBU(戦略的事業ユニット)が黒字化し、財務体質もしっかりしてきた。次は生み出したキャッシュをどう使うかが課題だ。

──石炭火力発電の新規案件などは頭打ちです。