週刊東洋経済 2019年9/28号
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給料を上げたい──。ほとんどのビジネスパーソンは、そう考えているだろう。実現するにはどうしたらよいか。

究極的には2つの方法しかない。

1つは今勤めている会社で自分の評価を上げ、昇給すること。もう1つは給料の上がる会社へ転職することだ。

後者の「転職する人」が、最近は増えている。2018年の転職者数は前年比5.8%増の329万人。8年連続の増加で、10年ぶりの高水準だ。背景にあるのは人手不足。18年の有効求人倍率は1.61倍と1973年以来の高い水準になっており、多くの企業が中途採用を増やしている。

ただし、転職すれば給料が増えるわけではない。厚生労働省の雇用動向調査によると、18年に転職した人のうち34.2%は給料が減少した。その割合は17年に比べても1.2ポイント増えている。

しかし、転職により給料が上がった人の割合も37.0%に達しており、減少した人より多い。17年と比べても0.6ポイントの上昇。00年以降の最高だった14年の36.6%を上回り、最低だった09年の25.7%より約11ポイント多い。しかも給料が1割以上アップした人が25.7%に達している。転職者が増える中で、はっきりと明暗が分かれているのだ。

業界か職種を変えて転職

転職で給料を上げるにはどうするか。転職と副業の成功者としてSNS(交流サイト)で話題になっているmoto氏は、「転職で年収をアップさせるには、業界か職種のどちらかを、年収の高いほうに『ずらす』といい」と語る。

実際、業界によって給料水準は異なる。下表は小社刊『会社四季報 業界地図2020年版』に掲載した主な業界の平均年収だ。

最も高い総合商社の40歳推計平均年収は1270万円と高額。以下、コンサルティング、携帯電話事業者、海運、アプリ・ネットサービス、メガバンク、放送と続く。いずれも40歳で700万円台後半以上の年収を稼ぐ。一方で、介護や百貨店、ホテル、家電量販店、スーパーといったサービス・小売業界は平均年収が低く、いずれも500万円を下回っている。