たかい・ひろゆき 神戸大学経営学部卒業、住友商事入社。非鉄金属本部で17年間、うち7年間は英国ロンドンで貴金属や、銅・アルミなどベースメタルの取引を担当。その後、金融事業本部長やエネルギー本部長を経て、住友商事グローバルリサーチ社長。2018年4月から現職。(撮影:梅谷秀司)

トランプ米大統領のツイッターに端を発した夏の嵐の中で、金と銅の動きが面白い。

世界的に株式が売られ国債が買われる中で8月に金は6年ぶりの高値をつけ銅は2年ぶりの安値をつけた。実はトレンドは8月に始まったわけではなく春先から続いていた。

そもそも資源の世界では、金は銅の副産物として産出することが多い。漢字でも銅は「金に同じ」と書き、この2つは非常に近い関係にある。

日本の歴史をさかのぼると、江戸時代初期には精錬技術が未熟だったことから粗銅から金銀純分を分離できず、銅よりもはるかに希少価値の高い金銀が、当時は銅と同じ価格で大量に海外に流出していた。