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セブン、イオンの盲点 悩める小売り2大巨頭

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失態続きのセブン&アイ・HDには鈴木敏文元会長時代の「負の遺産」が残る。イオンも赤字を垂れ流す問題児に頭を抱える。

小売り2大巨頭のセブン&アイ・ホールディングス(以下セブン&アイ)とイオン。両社はそれぞれ大きな悩みを抱えている。なかでもセブン&アイは、かつてないほどの逆風にさらされている。

事業柱であるセブン-イレブンでは2019年2月、東大阪市の加盟店オーナーが人手不足を背景に、独自の判断で深夜帯営業を短縮。セブン本部はこれを許さず、時短営業を継続する場合は多額の違約金を支払うように、オーナーに通告した。

ところが、この対応に世間から「あまりにひどい」との批判が殺到した。高圧的な本部の態度に、全国の加盟店オーナーからも不満の声が噴出。混乱はしばらく収まらず、世耕弘成経済産業相が大手コンビニに対し改善に向けた行動計画づくりを求めるなど、社会問題にまで発展した。

同7月には、成長戦略の要として投入したスマートフォン決済サービス「7pay(セブンペイ)」で、アプリ上に登録された利用者のクレジットカードを通して不正に利用される事件が起こった。決済機能に必要不可欠な安全性を十分に確認しなかったなど稚拙な事前対応があだとなり、サービス開始からわずか1カ月で廃止を決める異例の事態に陥った。

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