かんぽ生命をはじめ、金融機関での金融商品販売についての問題意識を語った(撮影:梅谷秀司)
かんぽ生命問題の対応方針については淡々と語った遠藤俊英金融庁長官。一方、金融商品販売の在り方に話が及び、こちらが地方銀行のリテール営業の事例を挙げると、「言っていることとやっていることがかい離しているのであれば、問題だ」と語気を強める場面もあった。
(注)本記事は週刊東洋経済8月31日号「かんぽの闇 金融商品の罠」掲載インタビュー(57ページ)に加筆した拡大版です。

 

――かんぽ生命は6月末に問題が発覚して以後、不適切募集の件数が膨らんでいます。金融庁としてどうみていますか。

経営陣は一連の記者会見で、第三者委員会をスタートさせて、なぜああいった問題が起きたのか、きちんと調査すると言っている。どこまでの広がりを持っているのか、何が問題なのか、組織としてどうなのかなどに関しては、第三者委員会と行政の検査で、問題を認定していくということに尽きる。

――郵便局で保険を販売する金融渉外担当は中途採用も多く、そうした人たちは「金儲けのために入ってきている」という郵便局員もいます。

実態はよく分かりませんけれども、一つは郵便局の人事政策ですよね。郵便局がどういう方針のもとに、どんな人を採用しているのか。かんぽ生命から(販売の)委託を受けた(郵便局の)保険商品の売り方がおかしいのであれば、かんぽ生命が監督しなければならないし、郵便局員としてどういう働きをしているのかは、郵便局自身が見なきゃいけない。われわれには、保険業法に基づいてかんぽ生命の商品がどういう形で売られているのかを監督する権限がある。そして、委託を受けて実際に販売を行っている郵便局に対しても、監督や検査をする。

その中で、どこまでディテールに入り込むか。もちろん、ディテールに入り込んではいけない、ということではないですよ。だけど大きな問題として、組織としてどうなんだ、意思決定としてどうなんだ、経営としてどうなんだということでやらないと、ある人の悪い素行を一つ一つ正しても、それは問題の解決にならないわけです。重要なのは、いったいどういう方針の下で、どんな人を採用し、全体としてどういう業務をやっているのかです。