チャンギ空港隣接の複合施設内に資生堂が設けた巨大庭園

日本のドラッグストアで化粧品や日用品、食品を大量に買う外国人観光客。この降って湧いたような需要に、これまで日本のメーカーや小売店は「受け身」の姿勢だった。

しかし外国人、とくに中国人観光客の購買の熱は冷めやすい。需要が急速にしぼむ可能性は十分にある。日本企業は今後、受け身の姿勢から、自ら需要を喚起する「攻め」の姿勢に変わることが求められる。こういった考えから、「旅マエ」「旅ナカ」「旅アト」で、外国人観光客の囲い込みを徹底する企業が出てきている。

アジアのハブ空港と呼ばれる、シンガポール・チャンギ国際空港。今年4月、この空港に隣接する敷地に大型複合施設が開業した。その目玉となっているのが、資生堂が手がけた巨大庭園、「SHISEIDO FOREST VALLEY」だ。900本を超える高木などが植えられ、来館者の憩いの場となっている。夜には、アーティスト集団とコラボレーションしたナイトショーも開催される。

資生堂はこの巨大庭園を「呼び水」に、外国人観光客による商品購入を促す狙いだ。さまざまなイベントを定期的に実施し、空港の免税店に外国人客を呼び込む。

免税店では限定商品も販売

資生堂は目下、免税店分野を担うTR(トラベルリテール)事業に注力している。前2018年度決算において、TR事業は売上高876億円(前年度比34.7%増)と、高い伸びを見せた。