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ヨシムラ・フード・ホールディングス CEO 吉村元久 中小企業のお助けマンは 「企業再生しても売らない」

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不振の食品会社を買収し、企業グループを拡大してきた。証券会社出身でMBAホルダーながら、経営手法は意外にも日本的。人の裏を行く独自スタイルが光る。

M&A(合併・買収)が活況を呈する中、異質なプレーヤーが脚光を浴びている。ヨシムラ・フード・ホールディングス。国内外18社の中堅食品メーカーと食材卸を傘下に擁する、売上高237億円の東証1部上場企業だ。子会社はどれも地味で華やかさはないが、それぞれの分野ではしっかりとした実績を持つ。扱うのは、シューマイ、乾麺、日本酒、冷凍食品、ゼリー、ピーナツ加工品、フリーズドライ食品、さらには鮭とば(鮭の身を干したもの)、アユと幅広い。

子会社が製造する食品の一部。菓子から乾麺、日本酒まで幅広い。吉村自身はピーナツバターと日本酒をよく口にするという(撮影:今井康一)

創業は2008年で、以来10年余り、もっぱら買収によって規模を拡大させてきた。とくに16年、東証マザーズに上場してからは、毎年2、3社というハイペースで買収を重ねてきた。この4年で売上高は2倍になった。

食品専門の投資ファンド? いや違うのだ。

買っても、売らない。グループに迎え入れ、強みの伸長と弱みの改善を図る。と同時に、1社の強みをグループ各社に普及させ、相乗効果も生み出しながら、全体で成長していく。

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