写真はイメージです(Audtakorn / PIXTA)

投資家から集めた資金を1つにまとめ株式や債券などで運用し、その運用成果を分配する投資信託。個人が長期的に資産を形成していくうえで投信は、非常に重要な役割を担うと筆者は考えている。ただ商品を見誤ると、思っていたほどの運用効果を得られない。そこで選択の基準として外せないのが手数料だ。

まずは手数料の体系を確認しておこう。投信の手数料は①購入時、②運用時(保有期間中)、③解約時の3つのタイミングで発生する。

①で支払うのは購入時手数料だ。投信ごとに手数料率の上限が定められており、証券会社や銀行などの販売会社に払う。ノーロードと呼ばれる販売手数料ゼロの投信も増えている。

②の運用時に発生する手数料は大別して4つある。投信を管理・運用してもらうための経費が信託報酬で、投信を保有する間はずっと引かれる。ファンド運用などを担う投信会社、各種書類の送付や顧客口座の管理を行う販売会社、ファンド財産の保管・管理などを行う受託会社の3社に払われる。

売買委託手数料と有価証券取引税(海外)は運用に伴う実費。投信で運用対象とする株式など有価証券を売買する際に発生する。その他費用は主に保管費用と監査費用の2つで構成される。保管費用は海外で有価証券を保管する際に保管機関に対して支払う手数料で、監査費用はファンドの会計監査の実施によって発生する費用である。

③の解約時に求められるのは、信託財産留保額となる。投資家の解約に応じるには、株式や債券など運用資産の一部を売却し解約代金を準備する必要がある。その費用は解約代金から差し引くことで負担してもらうので、ファンドの財産に残る。投信会社などの懐に入る性質のものではない。

これらの各手数料は、「交付目論見書(投資信託説明書)」に記載されている。投資判断に必要な重要事項を説明する書類で、投信の商品名がわかっていれば未購入でもネットで確認できる。ただ購入時手数料については、先述したように定められているのは手数料率の上限。同一の投信であっても各販売会社がその範囲内で自由に決められるので、目論見書を見るだけでは判断がつかない。

各種手数料は交付目論見書などに記載されている

購入時手数料を一覧比較