写真はイメージです(CORA / PIXTA)

「ご長男様に『想い』を残しましょう」「お金に名前をつけましょう」……これらの言葉が、全国で行われてきた郵便局員による問題営業の入り口だ。

実際の保険は、契約者を母親、被保険者を長男、満期保険金の受取人を母親にする(下図の上段)。確かに長男の名前はある。だがこれでは、契約が満期を迎えるか長男が亡くなるかしないと、保険金が下りない。母親の「想い」がきちんと残る形になっていないのだ。

受取人が自分であることの矛盾に何の疑いも持たない相手(母親)ならば、頃合いを見計らい、問題営業は第2段階へと進む。

「ご長男様のお嫁さんとうまくいっていないんですよね」「だったら、ご次男様にも『想い』を残しましょう」と話をし、被保険者を次男とする別の契約を持ちかけるのだ。ただし、契約者・受取人は相変わらず母親だ(上図中段)。

このとき、最初の契約を解約するような話をしておきながら、実際は解約しないこともある。その場合、契約は2本になる。「次男がいなければ長女や次女、孫を被保険者にする」(ある局員)。

節税にならない生前贈与