トランプ大統領の発言に対し、抗議の会見をする移民系の女性議員(ロイター/アフロ)

8月に米国で起きた2つの銃撃事件。オハイオ州デイトンとテキサス州エルパソで39人が亡くなった。トランプ米大統領は「わが国は人種差別や偏見、白人至上主義を非難しなければならない」と声明を読み上げた。

だがこの声明には、過去の大統領が強調してきた米国社会に団結をもたらすメッセージ性は皆無だった。これでは白人至上主義者には痛くもかゆくもないだろう。

デイトンでの事件の動機は不明だが、20人の命を奪ったエルパソの事件は人種への偏見が背景にあるとみられている。犯人はテキサス州ダラス近郊に住んでいたが、1000キロメートル離れたヒスパニック人口の多いエルパソで犯行に及んだ。犯行直前には「移民は米国の未来にとって有害でしかない」という声明をネットに投稿していた。しかも、ニュージーランドのクライストチャーチのイスラム教礼拝所で今年3月に51人が殺害された事件について犯人を支持するとも表明していた。