藤森克彦 日本福祉大学 福祉経営学部教授
ふじもり・かつひこ 1965年生まれ。長野県出身。国際基督教大学教養学部卒業。同大学大学院行政学研究科修士課程修了。日本福祉大学にて博士号(社会福祉学)取得。2017年から現職。みずほ情報総研主席研究員も務める。専門は社会保障政策。著書に『単身急増社会の希望』など。(撮影:尾形文繁)

国立社会保障・人口問題研究所は、今年4月までに2015年の「国勢調査」を基準にした人口と世帯数に関する4つの将来推計を発表した。今後の高齢化の進展状況を見ると、30年の65歳以上人口は15年よりも10%増加し、高齢化率は15年の27%が30年には31%になるという。今後も進展していく高齢化は、社会にどのような影響をもたらすのか。

筆者が注目するのは、日本の高齢化は単に65歳以上人口が増えるだけでなく、「後期高齢者化(75歳以上高齢者の増加)」「単身化」「未婚化」を伴って進んでいく点である。むろん、将来推計はこれまでの傾向を投影した将来像であって確定した未来ではない。しかし、この傾向は今後も続く可能性が高い。以下、今回の推計に基づく30年の姿を15年と比べていこう。

まず後期高齢者化を見ると、30年の後期高齢者数は、15年に比べ実に40%の増加となる。また、65歳以上の高齢人口に占める後期高齢者の割合を見ると、15年の48%が30年には62%に高まっていく。一方、65〜74歳の前期高齢者数は、同期間内で19%減少する。つまり、高齢化といっても、増えていくのは後期高齢者である。