日本と韓国の関係が急速に悪化している。この文脈でとくに重要になるのが、7月15日に韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領が首席秘書官・補佐官会議で、日本政府による対韓輸出規制を厳しく批判したことだ。同日の韓国紙・中央日報(日本語版)によると、〈文大統領は日本の措置に対して「前例のない過去の問題を経済問題と連携させて両国の発展の歴史に逆行する非常に賢明でない処置」と規定した。(中略)/併せて輸出制限対象を韓国経済の核心競争力である半導体の材料から始めたという点に注目すると明らかにした。文大統領は「日本は韓国経済が一段階高い成長を企図している時期に韓国経済の成長を遮ったも同然だ」とし「日本の狙いがそこにあるなら決して成功しないだろう」と警告した〉ということだ。この発言で興味深いのは、文氏が、「韓国経済の成長を遮ったも同然だ」という表現で日本が韓国経済を破壊しようとする戦略的意図を持っているという認識を示したことだ。

この発言によって、日韓の認識の乖離が明白になった。今回の輸出規制について、徴用工問題をめぐる韓国の措置に対抗するものだとの見方を日本政府は否定している。しかし、外交の世界で、公式には否定されるが、実際には結び付いている事柄はたくさんある。客観的に見れば、韓国の半導体産業にとって、死活的に重要な3つの材料(フッ化水素、フッ化ポリイミド、レジスト)の輸出に対する規制をこれまでよりも厳格に適用すれば、元徴用工に対する補償の問題について韓国が折れてくるだろうという見通しによって行われたものだ。