にいの・たかし 1954年生まれ。77年京都大学卒業後、NEC入社。主に国内金融業向けITシステム・サービス事業に従事。メガバンクのシステム統合やセブン銀行のATM開発などに携わる。2016年4月から現職。(撮影:尾形文繁)
半導体やパソコンなど、この10年で多くの事業を切り離し、法人向けITサービスに舵を切ったNEC。昨年は間接部門を中心に3000人にも及ぶ人員削減を実施し、構造改革にメドをつけた。ここから再び成長軌道に乗れるのか。新野隆社長に話を聞いた。

──2020年度までの中期経営計画は営業利益1500億円、利益率5%が目標です。直近3つの中計はすべて未達でしたが、“4度目の正直”はありますか。

前回の中計は1年目から計画どおりに進まなかった。だからこそ今の計画はかなり練ったもの。19年度の計画は営業利益1100億円(18年度585億円)だが、前年度の構造改革など一時費用500億円分と改革効果を考えれば、上積みしなければならない数字だ。

さらにそこから400億円積むうえでは、海外事業がカギになる。欧州で2社を買収したセーフティー事業は生体認証をテコに拡大中。一部の通信機器や蓄電システムなどの赤字事業も改善し、海外全体の黒字化のメドも立った。国内は横ばい計画だが、IT投資意欲は強く、上振れ余地がある。

──アマゾンやマイクロソフトなど、米国の大手クラウドベンダーが成長し、IT業界の構図も変わっています。